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さかなの感覚ってどんな感じ?(さかなのふしぎ )

ここではさかなに関する様々なふしぎについて、 Q&A形式で解説していきます!

さかなに関する質問や疑問などがあればインスタグラムやTwitterなどのSNSのDMでコメント頂ければ、またそれをまとめてこちらのブログの方で答えていきたいと思いますのでたくさん質問して頂けると嬉しいです。

 


魚の視力は良い?悪い?

種類によって視力は異なりますが、基本的には魚の視力はあまりよくありません。

魚の目は私たちのように遠くのものをはっきり認識することはできず、近眼で周りの様子がぼんやり見える程度であり、はっきりと対象を認識できるのは2mくらいだと言われています。

マグロやカツオなどの遊泳しながら餌を探したりと常に周りを見ている魚は他の魚よりも多少は良いようですがあくまで魚の中であって人と比べると視力はあまり良くありません。

ただ、魚の目は水中でものを見るのに非常に役立つようにはできています。

人は遠くのものでもはっきり見ることができますがそれは地上での話で、水中でものを見ようとしても光の屈折の影響で視界がぼやけてほとんど見えません。しかし魚は常に水中で生活しているため水中でもものがはっきり見えるような目の仕組みとなっています。人と魚の目の作りは似ているのですが、魚の場合水晶体がボールのような綺麗な丸い形をしているため光の屈折する角度が人よりも大きく、その結果水中でもものをはっきりと見ることができるんです!

ちなみに、魚の水晶体は前後に動かせるようになっており、双眼鏡の様に前後に動かすことで遠近調節を行っています。

また、魚は視力はあまりよくないですが視野はものすごく広いんです!

魚は人と違って目が両側についているため視野は320°程あり、視界の開けた水中で幅広く見渡すことができます。

ぼんやり見える、というだけで見えないわけではないので広い視野と、側線や発達した嗅覚などのいくつかの器官を組み合わせて使うことで敵の接近に気づいたり、餌を探したりすることができるんです!

釣りや採集の時にこちらが水面の魚を見つけて近づいても、なかなか釣れなかったり、すぐに逃げられたりするのも視野が広いからなんですね!
ちなみに魚の視野も種類によって違い、ヒラメやコチなどの海底で生活する魚は下を見る必要はないので上に目がついており、上を広く見渡せるようになっていたり、ヨツメウオのように水面よりも上と水中の両方の範囲が見えるように進化した魚もいます。

また、深海魚などには深い海に差し込む僅かな光を目の中で反射させて再利用することで真っ暗な深海で獲物をはっきりと見つけることが出来たり敵に見つからないよう発光器を使って深海の闇と同化する魚を見破ることの出来る目など、非常に発達した目を持った魚もおり、魚の目というジャンルだけでこれだけ幅広く分かれているので魚の世界は本当にとても面白いですね!

魚にも耳はあるの?

魚の耳は内耳といって頭の中にあります。

この内耳から音の振動が伝わることで耳石の入った袋が動き、最終的に袋に触れている有毛細胞という毛が動くことで脳に信号を送り音を聞いています。

また、鰾(うきぶくろ)を持っている魚はそこで音の振動を大きくして、筋肉から内耳に音を伝えたり、ウェーバー器官と呼ばれる内耳と浮き袋を繋ぐ小さな骨を通じて内耳に音を強めた状態で送ることができるため、他の魚よりもより音を聞き取ることができます。

ただ、ヒラメなどの底生の魚類のように鰾やウェーバー器官を持たない魚もおり、そういった魚は内耳で音を聞いています。

ちなみに魚は体の横を走る点線状の器官、側線でも音の振動を感知することができ、この器官では主に低周波の音を聞き取っているそうです。

このように様々なところから音の情報を得られるので魚の聴覚は非常に優れています。前後左右常に警戒しなければならない水中では目だけでは頼りないため、聴覚や嗅覚などの目以外の器官が非常に発達しているんですね!

魚の年齢はどうしたら分かるの?

魚の年齢は耳石や鱗で調べることができ、主に耳石が使われます。

耳石の表面には木の年輪のような線が刻まれており、この線は成長とともに増え、その本数から年齢を調べることができます。

なぜ耳石を調べる必要があるのかというと、年齢を調べることで寿命や成長のスピードを知ることができ、それによってその魚が繁殖する時期などを予測することで、漁獲量が繁殖量を超えることによって起こる種の減少、絶滅を防ぐことができるからです。

魚の成長に合わせて漁獲を行うことで有限である水産資源を守ることにつながるためとても重要なことなんです!

耳石は魚種によって形が全く異なるため、年齢を調べる以外にも魚種を同定することにも役立ちます。

また、耳石は魚にとっても非常に重要な器官で、音を聞いたり、体の平衡感覚を保つのにも役立っています。

ちなみにサメなどの耳石を持たない軟骨魚類の場合は脊椎骨から年齢を調べることができます。

写真はキアンコウの耳石です。

2つの突起が特徴的で全体的にツヤがあります。

 


魚には第6感があるって本当?

魚には私たち人間も持つ5感に加え、側線という独特の器官を持っています。

この器官は魚にとってなくてはならないもので、音や水の動きによる振動や水流の変化、水圧を感じ取ることができるレーダーのような役目を担っており、魚種によっては側線を複数持っているものもいます。

水中ではいつどこから敵に襲われるか分からず、視覚や聴覚などの五感だけでは情報量が足りないため、このような器官が備わっています。

水族館で魚が水槽にぶつからなかったりイワシなどのような群れで行動する魚がお互いぶつからないのも、側線により水流の動きから自分と相手との距離感を伝えてくれるおかげなんです!万能すぎます!

ちなみにサメなどの一部の魚は生物が発する微弱な電磁波を感じ取ることのできる器官を持っており、狩りなどに役立てています。

魚にも味を感じることのできる味覚はあるの?

あります!

人間は口の中に食べ物を入れることで初めて味を感じることができますが、魚は味覚が発達している種が多く、なんと食べ物を口の中に入れなくても味がわかるんです!

ナマズなら全身に、他にもモツゴやドジョウ、ヒメジなど、種によってひげや唇、頭やえらなど体の様々な部位に味を感じることができる器官を持っています。この器官は味蕾(みらい)といい、餌を探すためのセンサーとして役立ちます。また、ヌタウナギの仲間は味蕾の代わりに味蕾によく似た構造のシュライナー器官を持っています。

食べ物に触れるだけで味が分かるなんてすごいですよね!

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