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○スズキ目ケツギョ科カワメバル(オヤニラミ)属

オヤニラミ (Coreoperca kawamebari)

分布

保津川、由良川水系以西の本州や九州北部四国北東部朝鮮半島などの淡水域に自然分布していますが愛好家などによる乱獲開発による生息地の減少ブラックバスやブルーギルなどによる食害によって数が減少し、現在福岡では絶滅危惧ⅠB類に、岡山や佐賀、京都などでは絶滅危惧Ⅱ種に指定されています。

その一方で人為的な要因によって国内外来種にも指定されていおり、人の手による移入によって琵琶湖水系東京都や愛知県などにも定着しています。


特徴

最大で14センチ程に成長します。

ハタのようなメバルのような強面の顔つきをしており、鰓蓋に目玉のような美しい色合いの斑紋があることが最大の特徴です!

オヤニラミの瞳は三角形になっているため怒っているような印象を与えますが、目が大きく顔の輪郭がシュッとしているため非常に整った容姿を持っており、淡水魚の中でトップクラスのイケメン魚といっても過言ではないでしょう。

体には6〜7本の暗色の横帯があり、目の後方には朱色の縦縞が見られますが、体色自体は生活している環境によって濃ゆかったり薄かったりと異なります。

また外来種であり本種と似たコウライオヤニラミとは、オヤニラミよりもコウライオヤニラミの方が体が長く、サイズも30センチを超えることなどで区別することができます。

周囲に何もないと模様がはっきりと見える薄い体色ですが、、

岩などの暗いものを置くとその背景に合わせるように体の色が黒くなるんです!

鰓蓋の黒い眼状斑を囲っているオレンジと青の輪が非常に美しいですよね!

ブラックバスのお顔にも似ていますね!色々な魚の特徴を集めたような見た目が最高にカッコいいです!

鮮やかな腹鰭と頭部のクリーム色の帯にも注目です!!


名前の由来

生態に関しては詳しくは後ほど紹介するのですが、本種はタツノオトシゴやネンブツダイなどのように子育てをする魚であり、子が他の生き物に食べられないように親が卵などに寄ってくる生き物を追い払う様子にらみを効かせるように見えたことから「オヤニラミ」と名が付きました!

また、両側の鰓蓋の模様がのように見えることからヨツメと呼ばれたり、オスが卵に水を送る様子からミズクリ(水送り)セイベイとも呼ばれます!

セイベイとは昔でいう魚のことなのかそれとも人の名前なのでしょうか、、。後半の由来がはっきりしないのはなんだかモヤモヤしますね。

その他にも顔がメバルのように見え、淡水に棲んでいることからカワメバルとも呼ばれており、学名にも使用されています。


生態

・生活環境

中流〜下流に生息しており、植生が多く流れの緩やかな環境を好み、水草や流木の間、ときには空き缶の中などを住処として生活しています。

・食性

肉食性で、成魚は小型の水生昆虫や小型の魚ヌマエビなどの甲殻類を食べて生活し、稚魚はミジンコなどの動く生き物を捕食します。

また、縄張り意識が非常に強く、自分のテリトリーに入ってくる他の魚や生き物たちを追い回して攻撃し、繁殖期には攻撃性がさらに増してドギツくなるのでオヤニラミを飼育する際は同種を何匹も入れたり、狭い水槽では混泳させないことをお勧めします。

その反面、飼育下では人慣れしやすいおさかなでもあり、慣れてくれると水槽に近づいただけで自分のところに寄ってきてくれたり、自分の手から餌を食べてくれるので、まるで犬のような可愛さがあります!

・繁殖

オヤニラミの寿命は5年ほどで生まれてから2年ほどで成熟し4〜9月、特に5月頃に産卵期を迎えます!

繁殖期を迎えるとオスは産卵場所となる自分の縄張り内を掃除しながらメスを待ち、縄張りにメスが入ってくると求愛行動を取リます。

その後、メスは縄張り内の水草の茎などに、流されないように水草などにくっつく性質を持つ沈性粘着卵を産みつけます。

・見た目はいかついけど実は子煩悩

産卵後は卵に酸素を与えるためにオスが胸鰭を使って卵に水を送って世話をしつつ、卵を狙って縄張りに侵入する生き物から卵を守ります。

卵から孵化した後もしばらくは親が稚魚を守り、そのオヤニラミの気性の荒さと攻撃性の高さから侵入者はなかなか近寄ることができないため、子供たちは安心して育つことができます!

一見とても乱暴に見えるかもしれないオヤニラミですが、実はとても子供想いなんですよ!

強面な人って実は優しかったりしますもんね。

しかし、オヤニラミの卵の守備率の高さを利用する魚もおり、ムギツクという魚はオヤニラミの隙を見て縄張りに侵入し、オヤニラミの産卵床に自分の卵を産みつけてオヤニラミに自分の子供を育てさせる托卵を行い、ムギツクの卵があるとは知らないオヤニラミはまんまと育てさせられてしまいます。

勝手に保育所のようにさせられちゃってるんですね、、。

でもそれだけ子供たちは安全に育つことができるということですね!凄い!

また、オヤニラミの鰓蓋の眼のような模様は縄張りに入ってきたり、襲いかかってくる敵を威嚇するのに役立ち、その他にも敵から襲われた時に急所である目を守るダミーとして役立っているとも言われています。

かっこいい模様には自分や子供を守るためのしっかりとした役割があったんですね!

・数が減少している?

そんなオヤニラミなのですが現在自然分布している地域では絶滅危惧種に指定されており、ブルーギルやブラックバスによる食害開発による生息地の減少、そして愛好家などによる乱獲などが問題視されています、、。

しかしその一方で人為的な移入により本来生息していなかった地域でも生息し国内外来種にも指定されてしまっています。

こちらも現地の昆虫が捕食されて数の減少につながってしまうなどと問題となっているのですが、ここで勘違いしてはいけないのは悪いのはオヤニラミではないということです。

オヤニラミはただ生きるために生活しているだけで、彼らには何の非もありません。

オヤニラミが絶滅危惧種になったのも国内外来種に指定されたのも、結局のところ自分たちの利益しか考えてこなかった人が後先考えずに勝手な行いを続けた結果なんです、、。

このようなことは他の絶滅危惧種や外来種の生き物たちにも言え、このような問題が続けばそれこそいずれ私たち人の暮らしにも影響を及ぼすことになります。

一見関係なさそうに感じることですが実は私たちの暮らしと自然は非常に深くつながっており、切っても切れない関係にあるんです!

なぜ絶滅危惧種の生き物を保全し環境を守ることが大切なのかという話はここではまとめきれないので次回じっくりと紹介させていただきますが、豊かな環境を守っていくためにはどうすれば良いか、私たち一人一人がその現状をしっかり意識して頭に入れておく必要がありますね!

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